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ホタルの里日記
平成14年5月9日

○サクラソウの工夫
 星野リゾート(軽井沢町のホテル)のホームページに「ピッキオのとっておき」(このキーワードで検索してみてください)というページがあって、そこにサクラソウの花の構造には2通りのタイプがあって、受粉効率を上げているって書いてありました。

 私は今日はじめて、民家の庭で咲いているサクラソウの中に、両方のタイプの花を見つけました。

 下の写真はサクラソウの花を真中から縦に裂いたものです。
 写真のように、「おしべが長いタイプ」と「めしべが長いタイプ」の2通りの花があります。

 このように2通りのタイプがあることが、どうして受粉の効率よくするのか、皆さんも考えてみてください。
 (「ピッキオのとっておき」の1−2年前の5月の項にその理由が詳しく書かれています)。
 
 ただ、昆虫によっておしべの長い花の花粉が、めしべの長い花のめしべに届けやすくなるのは分かるのですが、おしべの長い(=めしべの短い)花はどうやって受粉するのでしょうか? 花の構造をみていると、なんとなく自家受粉しそうです。閉鎖花(「ピッキオのとっておき」の4月の項参照)といって、あえて自家受粉する花があるそうですが、めしべの短い花は昆虫が少なかったりした場合に備え、自家受粉の役割を持っているのではないでしょうか?


 ところで、私の知っているサクラソウの自生地では、まだ私はおしべの長いタイプのサクラソウにしかお目にかかっていません。ちょっと心配です。

めしべが長いタイプの花


おしべが長いタイプの花



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